写真を全部貼る前に、伝えたいことを一つ決める

最初からきれいな表紙を作るより、まず「この研究で何を伝えたいか」を短い文にしてみます。撮った順に写真を並べるだけだと、川へ行った日のアルバムになり、どこを見てほしいのかが伝わりにくくなるためです。

手元にある記録問いにできることその記録だけでは言えないこと
魚の横向きの写真どんな形や模様が見えたか写っていないひれや体の反対側の特徴
草のそばを泳ぐ魚のメモ見ていた間、どこを泳いでいたかその魚が一日中そこにいるかどうか
別の日に描いた川の絵二回の記録に、どんな違いがあったか違いが天気だけで起きたということ

問いは立派な専門用語に直さなくて大丈夫です。子どもの「どうして?」を残し、手元の記録で答えられる範囲まで小さくするのがこつです。候補が多くて絞れないときは、材料から自由研究のテーマを選ぶ例も参考になります。

たとえば「この川にはどんな魚がいる?」は、川全体を調べたように読まれます。「岸から見えた小魚には、どんな特徴があった?」なら、その日に見た範囲を説明できます。名前を調べる必要が出てきたら、小魚の形・模様・泳ぎ方を残す観察ガイドを使ってみてください。

五つの欄に分けると、書き出す順番が見えてくる

ここでは、一枚の紙でも数ページの冊子でも使える分け方を紹介します。見出しの名前や欄の数は、内容に合わせて変えてかまいません。

1.気になったことと、調べたいこと

「草の近くで魚の影を見つけたので、どんな動きをするのか気になった」のように、きっかけと問いをつなげます。

観察前に予想を書いていたら、それも載せましょう。書いていなかった場合は、あとから思いついた予想を「出発前に考えたこと」として足さず、「写真を見返して気になったこと」と分かるように書きます。

2.いつ、どこで、どのように見たか

日付、見ていた範囲、観察の方法を、実際の記録から書きます。川の名前に加えて「岸から見えた範囲を観察した」と添えると、どこまで調べたのかが伝わります。

時刻や観察時間を記録していなかったら「時刻は記録していない」で構いません。写真の撮影情報で確かめた時刻と、記憶を頼りに書いたおおよその時刻も区別します。記録にない数字を埋めず、分かっていることを残すと、あとで読み返したときにも迷いません。次の観察に向けて欄を用意するなら、川の観察ノートに残す四つの項目が使えます。

3.見えたことを、写真や絵と一緒に置く

ここが「結果」です。写真には「草の近くを泳いでいた小魚」のように、その写真で見てほしいことを短く添えます。写真だけでは伝わりにくい動きは、矢印を付けた絵にしてもよいでしょう。

名前が分からなければ「横に黒い線が見えた魚」のように、見えた特徴で書けます。分からないひれや模様を、図鑑の写真から自分の観察図へ描き足さないようにします。図鑑で知った姿は、調べた情報として別の欄へ。

4.結果から考えたことと、まだ分からないこと

「なぜそう見えたのだろう」と理由を考える部分が「考察」です。難しく感じたら、結果の隣に「私はこう考えた」と書くところから始めましょう。

たとえば、草の近くに魚がいたのは見えた事実です。「草に隠れていたのかもしれない」は、その事実から考えた理由。食べ物を探していた可能性など、ほかの説明も残ります。一度見えただけで、魚の気持ちや理由まで決めなくて大丈夫です。

5.調べた資料と、次に知りたいこと

本なら書名・著者や監修者・出版社・見たページ、ウェブならページ名・掲載元・URL・見た日を控えます。学校の書式があれば、その形へ整えてください。

最後は「次はひれの位置も見てみたい」「同じ仲間の別の写真も探したい」など、今回の結果から生まれた問いで結びます。新たな観察のために無理に川へ戻る必要はありません。図鑑や展示で確かめられることもあります。

問い、方法、結果、考察と疑問、参考資料の五つを分けた自由研究の紙面例。写真や絵を置く結果の欄を広く取っている。図を大きく開く
紙面の配置例です。学校の指定や、自分が伝えたい結果の量に合わせて変えられます。

仮の例で、結果と考察を書き分けてみよう

次は書き方を説明するための架空の例です。実際の川の調査結果ではありません。自分の研究には、自分が見たことだけを書きましょう。

欄書き方の例
問い小魚は、見ている間にどこを泳ぐのだろう?
方法岸の観察場所から、草のそばと開けた水面を見た。時間は記録していなかった。
結果草のそばで魚の影を見た。開けた方へ泳いだあと、見えなくなった。
考えたこと草の近くは隠れる場所になるのかもしれない。ただし、魚がそこを使った理由は分からない。
次の疑問図鑑では、その魚の仲間のすみかをどう説明しているだろう?

この例で「草のそばには魚が多い」とは書けません。数を数えておらず、見えなくなった魚がどこへ行ったかも確かめていないためです。ここまで分けておくと、次に数を記録するのか、動きを追って見るのかを考えられます。 数を記録してある場合は、川の観察をグラフにする手順で、数え方と観察時間を確かめてから図にできます。

一般的な観察日記の組み立ては、学研キッズネットのまとめ方の例も参考になります。掲載例の結果を借りるのではなく、見せ方の参考として読みましょう。 自分で使った本やウェブページは、参考資料の名前と見た箇所の残し方に沿って記録しておくと、まとめの最後に一覧を作れます。

用紙は「絵が多いか、文章が多いか」で選ぶ

学校の指定を確かめたら、載せたい材料の量に合わせて用紙を選びます。先に小さな紙で配置を試すと、清書してから写真が入らない、と困りにくくなります。

まとめる形向いている内容先に確かめたいこと
ノート・レポート用紙日ごとの記録や文章を順に読んでもらう罫線、写真を貼る余地、提出するサイズ
スケッチブック観察の絵を中心に、説明を添える紙の大きさ、枚数、描く道具との相性
大きな紙全体を一度に見せ、写真や表を比較する掲示・提出の指定、家で広げられる場所

手元の白い紙やノートで収まれば、そのまま使えます。絵を一枚ずつ大きく描いて冊子にしたい場合には、マルマンの図案スケッチブック S140が候補です。B5サイズの画用紙24枚をリングでとじた製品で、観察した形を鉛筆や色鉛筆で残す使い方に向いています。大きな写真を何枚も並べたい場合は、B5で足りるかを先に確かめましょう。

絵を主役にした一冊へまとめたいなら、まず載せたい絵と写真をB5程度の紙に置いてみてください。収まるなら、S140のサイズと購入先を確認すると選びやすくなります。 公式の商品ページから楽天市場店へ進めます。型番・冊数・送料込みの金額を確かめて選んでください。

マルマン 図案スケッチブック S140の仕様と購入先を確認する

清書前に、親子で三つだけ読み返す

全部を大人の言葉へ書き直す必要はありません。まず次の三点を、子どもと一緒に読んでみましょう。

  1. 何を調べたかったかが分かるか。 表紙や最初の文と、載せた結果がつながっているかを見る。
  2. 自分で見たことと、本で知ったことが分かれているか。 写真や絵の説明にも、推測が混ざっていないか確かめる。
  3. 読んだ人が、どこを見ればよいか迷わないか。 写真の説明、表の見出し、字の大きさを確認する。

子どもが言葉に詰まったら、「この写真で、どこを見てほしい?」と聞いてみます。話してくれた一文をまず残し、意味が伝わりにくいところだけ一緒に整えると、その子が何に気づいたのかが紙面に残ります。

川の生き物の自由研究をまとめるときによくある質問

魚の名前が分からなくても、自由研究にできますか?

形や模様、見えた動き、見ていた場所を記録できます。名前が確定していないことを明記し、似た魚の名前を自分の観察結果として断定しないようにしましょう。提出条件は学校の指示を確認してください。

写真が少なく、絵しかない場合はどうまとめますか?

見えた形を描いた絵に、日付や観察した範囲、気づいたことを添えます。あとから思い出して描いた場合は、そのことも書いてください。図鑑の絵を参考にした部分は、自分で観察した部分と分けます。

一度しか川へ行っていなくても、まとめてよいのでしょうか?

その日に見えた範囲を整理できます。一回の観察だけでは、毎日同じなのか、季節でどう変わるのかは分かりません。その限界と次の疑問を残し、回数を増やすためだけに無理な外出をしないでください。

まず写真一枚に、見えたことを一文添えよう

自由研究にするために、川での出来事を全部載せる必要はありません。子どもが覚えている一場面を選び、何を見て、何が気になったのかをつなげるところから始められます。

今日は、写真か絵を一枚選んで「ここでは、こんな姿が見えた」と一文書いてみましょう。材料を整理する場所がほしければ、かわみっけの観察メモも使えます。見たことと疑問を分けてから紙へ戻すと、書き出す言葉が見つかることがあります。

まとめた内容を教室で話す場合は、写真一枚から発表の順番を決める方法で、見せる資料と話す言葉を選べます。