最初に見えやすいのは、体の後ろ側の足

オタマジャクシが育つと、尾の付け根に近い体の後ろ側に、後ろ足が見えるようになります。初めは小さく、泳いでいる姿をちらっと見ただけでは気づかないこともあります。

ニューサウスウェールズ大学のカエルの発生教材では、後ろ足だけが見える段階から、前足も現れて二対の足が見える段階へ進む順序が示されています。二対は、左右の後ろ足と前足を合わせた四本のことです。

ここで注目したいのは、外から見える順序です。前足がまだ見えないからといって、体の中でも何も始まっていないわけではありません。

前足は、覆われた場所で育ってから現れる

前足は、体の前のほうにある、皮膚に覆われた空間の内側で育ちます。その後、覆いの外へ現れます。外から見ると急に出たようでも、その前から準備が進んでいるのです。

後ろ足は見えるところで育ち、前足は覆われたところで育つ。この違いがあるため、「足が見えた日」と「足が育ち始めた日」は同じではありません。

内側を確かめようとして、オタマジャクシをつかんだり、体の表面を押したりする必要はありません。前足が見えるようになる変化を、外から待って観察します。泥や水草ごとすくいすぎない見方は、ヤゴを川で観察する注意と同じです。

四本の足と、長い尾が一緒にある時期も

後ろ足だけが見える段階、前足も現れて四本の足と尾がある段階、尾が短くなった子ガエルの順を示す模式図
上から見た姿を簡略化しています。指などの細部や体の大きさの変化は省略し、同じ日数で進むことは表していません。

前足が現れた瞬間に、尾がなくなるわけではありません。四本の足があり、まだ尾も長く残っている姿が見られます。

その後、尾は体に吸収されて短くなっていきます。OpenStaxの両生類の教材でも、カエルへの変態の中で、四肢の発達と尾の消失が説明されています。「尾が二つに分かれて後ろ足になる」という変化ではありません。

見える段階足の様子尾の様子
後ろ足が見える体の後ろ側に二本の足が見える長い尾が残る
前足も外へ現れる前と後ろの四本の足が見える足と一緒に尾も残っている
子ガエルの姿へ変わる四本の足がある吸収されて短くなっていく

カエルの形に近づいた小さな子ガエルは、その後も育ちます。形が変わったことと、繁殖できる大人になったことは別です。たとえば英国の保護団体Froglifeのヨーロッパアカガエルの教材では、子ガエルになる時期と、性的に成熟するまでの期間を分けて説明しています。

日数よりも、足と尾がどう見えたかを記録しよう

カエルの仲間は種類によって育ち方が違い、身近で見つけたオタマジャクシに、教材の一つの日程をそのまま当てはめることはできません。「何日目だから前足があるはず」と決めず、今見える姿から記録してみます。

ナショナル ジオグラフィック・キッズの変態の解説にも、後ろ足、前足、尾の変化が順に紹介されています。順序を調べる手がかりにはなりますが、そこで示す週数を、目の前の個体の予定表にはしません。

  • 後ろ足は見えたか。見えたなら、どのあたりにあったか。
  • 前足は外から見えたか。向きのせいで見えない可能性はないか。
  • 尾は体に対してどのくらい長く見えたか。

写真やスケッチを並べると、足だけでなく尾の変化にも気づけます。違う個体を見比べた場合は「同じ一匹の成長」とせず、別々に見た姿として残します。写真の撮り方は川の生き物を写真で観察するマナー、形を残す順番は川魚の観察スケッチを描こうが、オタマジャクシにも使えます。

オタマジャクシの足について、よくある質問

後ろ足が出たら、すぐに前足も出ますか?

外から後ろ足が見えても、前足がすぐ見えるとは限りません。前足は覆われた内側で育ってから現れます。出るまでの日数を一律に決めず、見えた変化を記録します。

オタマジャクシの尾は、足になるのですか?

尾が足に変わるわけではありません。足と尾は別の部分で、四本の足と尾が一緒にある段階もあります。尾は変態が進むにつれて体に吸収され、短くなっていきます。

「足があった」の先を、もう少し見てみる

次にオタマジャクシを見かけたら、体の前と後ろ、そして尾を分けて眺めてみてください。「後ろ足は二本見えたけれど、前足は分からなかった」という記録にも意味があります。川から離れた水たまりで見つけた場合は、その水たまりの生き物がどこから来たのかも一緒に考えられます。

かわみっけの観察メモに、見えた足と尾を簡単に描いておくと、次に見た姿との違いが分かります。見えない部分を無理に確かめず、その日に気づいた変化を一つずつ残していきましょう。